完全には否定しないけど

札幌滞在期間は極限に暇だったので、ドラゴン桜を読んでました。

簡単に言えば、普通じゃない独自の学習方法を使って

底辺校の生徒を東大に合格させようという内容の漫画です。

義務教育における学校の教育方針を全面的に否定していて、

作者の考える受験の成功の秘訣みたいな物を描いています。

ここまでの僕の文章を読んでも分かると思いますが、かなりウサン臭いです。

この漫画で扱う学習方法の多くが暗記に頼り過ぎで、「残りは要領の良さだ」って

感じの方法ばかりに思えました。　いや、強ち間違ってもいないのですが……。

作者の主張にも偏りが強く、「これさえやれば絶対合格する」みたいな表現が多いので、

正直、子供のお受験を控えた教育ママや現役の受験生には読んで欲しくないですね。

僕は学歴や所属する社会的な地位などのブランド志向が大嫌いなので、

合格するためだけに勉強するという　学習に対する姿勢も好きではありません。


まあ、主張や表現に問題があるとは言え、賛同できる内容も幾つか見られました。

東大の詳しい情報が記載された新聞を見たシーンでの「知る」と「知らない」の差についてとか、

英語の学習は「英文の読解」より「英作文」から始めるべきという主張がそうでした。

特に後者の英語の件は、５年ほど前のＮＯＶＡのＣＭで説明していた第二言語取得の過程が

これに当たるのですが、その他の理由でも英作文を優先すべきだと僕は考えています。

英語の読みを優先した理由は、明治や昭和の時代に海外からの技術を受け入れる際の

書物を読む必要があったためと言われますが、今はその時代と違い

海外の顧客などと契約・交渉するといったビジネス面での必要性が強く、

文章の読解力よりも　会話や作文による自己表現・対話する能力の方が大事だからです。

海外の出張先などを想像する人も多いと思いますが、アルバイト先に偶然

外人の客が来てしまった場合などを考えてみると、もっと身近な問題であると思います。

プライベートならまだしも、仕事上では無視できませんよね？

まあ、この程度の理由ならば一般論に過ぎませんが……。


話をドラゴン桜に戻しますが、この漫画を読む際は　書かれた事の全部を鵜呑みにせず

自分の考えと照らしながら読んでみると良いのではないかと思います。